権威をあらわす『うちわ』
権威をあらわすうちわ ]
戦国時代には、武将たちが陣中で軍配うちわを使うようになりました。
軍陣の配置、進退の日時や方角などを占って軍の手配をすることを「軍配」といい、室町末期から部下の指揮をとるのにうちわを使うことが流行します。
皮の上に漆を塗った扇面に日月星辰(せいしん)や方位などを描き入れ、軍配の記号としたことから軍配うちわと呼ばれるようになりました。
それから、軍配といえばこれをさすようになりました。
軍配は、翳や麈尾と同様に大将の権威を高めるものでした。
そのため武士にとって、戦功をあげた褒美としてその戦の軍配を授けられることは、最高の栄誉だったのです。
しかし18世紀以降はしだいに衰退し、相撲の行司や端午の飾りにそのおもかげを残すのみとなりました。
行司が相撲の勝負を宣するために軍配うちわを用いるようになったのは元禄年間(1688-1704)のこと。
戦国武将が陣中で相撲技を競ったときに、たまたま軍配で勝負を裁定したという言い伝え。
もうひとつは、当時の武者絵に描かれたことからはじまったとされています。

